事実婚のメリットは夫婦別姓?結婚しない理由は自己確立?

      2016/09/28

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自分自身や家族、友達や周りの人も結婚(入籍・婚姻・法律婚)していて、夫婦が同姓であることに抵抗がない人であれば、
「なんで結婚しないの?」
ということが単純な疑問となりますね。

事実婚(内縁)を選択する人の理由や事実婚のメリットについて調べていくと、ほぼイコールの形で、それは夫婦別姓のままいられることのメリットともいえるのではないかと感じました。

もちろん相手が同性パートナーだから籍を入れたくても入れられないといった理由などもありますが、自ら選択して事実婚という結婚のカタチを選ぶのはこの理由によるものが大きいです。

事実婚を選択する人の理由とは

mrmrs結婚指輪

現在の日本の法制度では「婚姻」したくない!!

現在の結婚のルールは1948年に施行された民法によるものです。
日本で法律的に夫婦と認めてもらうには、婚姻を届け出ねばなりません。

(婚姻の届出)
第739条 婚姻は、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。

民法【法庫】

また、婚姻する場合には
筆頭者をたて新しい戸籍を作りその姓を名乗ることが義務付けられています。

(夫婦の氏)
第750条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

民法【法庫】

 

(戸籍簿)
第六条 戸籍は、市町村の区域内に本籍を定める一の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとに、これを編製する。ただし、日本人でない者(以下「外国人」という。)と婚姻をした者又は配偶者がない者について新たに戸籍を編製するときは、その者及びこれと氏を同じくする子ごとに、これを編製する。

(戸籍の記載)
第一六条 婚姻の届出があつたときは、夫婦について新戸籍を編製する。但し、夫婦が、夫の氏を称する場合に夫、妻の氏を称する場合に妻が戸籍の筆頭に記載した者であるときは、この限りでない。
2 前項但書の場合には、夫の氏を称する妻は、夫の戸籍に入り、妻の氏を称する夫は、妻の戸籍に入る。

戸籍法【法庫】

 

このように
婚姻をする(法律上の夫婦になる)なら

  • 婚姻届を出して受理してもらう
  • どちらかを筆頭とした戸籍を作ってその姓を名乗る

ということが日本で婚姻する際の大前提なので、これらが当人の意に添わなければ日本の法律上での婚姻を望まないのです。

 

たとえばこういった理由が事実婚の選択理由となっています。

事実婚を選択する理由

●戸籍・家 系
・戸籍という制度自体への反対
…もともと家族でない誰かが誰かに属すということの意味がわからない
…○○家の嫁、◯◯家本家、分家など戸籍による慣習、制度に縛られたくない

●姓 系
・姓を変更したくない
(夫婦が別の姓であることには抵抗感が少ない)
…愛着のある、慣れ親しんだ姓を使い続けたい
…その姓+名で築かれた信頼や習慣を継続したい
…通称使用の煩わしさがない
…名義変更作業が煩わしい

・夫婦同姓を強制されたくない

●精神面
・形だけだとしても誰かやなにかに縛られたくない
・対等な個人同士でありたい
・家族(親あるいは子供)による入籍への反対(相続など)
・個々の結びつきを国に報告する必要性を感じない

●離婚経験者
・(すでに経験済の)婚姻に伴う一連の手続きをしたくない
・また離婚することになるかもしれないという恐れ
・子供(連れ子)に関する問題(養子縁組、氏名の変更など)

 

ざっとあげてみましたが
個々の理由はそれこそ十人十色、千差万別、いろいろとあることでしょう。

 

いまだ夫婦別姓が選択できない日本では、自分の姓や戸籍を変更したくないという人は、夫婦が別の姓や別の戸籍で結婚生活を送るために、自分たちなりの妥協点を決めて生活しているのが現状です。

 

どのような理由であっても入籍、婚姻していないということは、結果的にも事実としても夫婦別姓となります。

 

夫婦別姓を選択するカップルは事実婚を含め主に3タイプに分かれているのですが
あなたが妥協できる形はあるでしょうか。

夫婦別姓カップルの3タイプ

①旧姓を通称利用

入籍をして法律上はどちらかの姓に変わった上で通称として旧姓を使い続けるタイプ

②ペーパー婚・離婚

状況に応じて「婚姻」「離婚」を繰り返すタイプ。通称タイプと同じく、法律婚をして普段は旧姓を使用しつつ、実名が必要なとき(住民票や戸籍抄本、実印など)には、いったん離婚届を出し、手続きが済めばまた婚姻届を出すといったタイプから、
逆に婚姻せず元の姓を使い続けた上で、子供が生まれる際など必要時に「婚姻」して、手続きが済めばまた離婚するタイプなど。
事実婚の中のひとつともいえる。

③事実婚

婚姻届を出さず、法律上の姓を変えないまま夫婦生活をしているタイプ。

 

それぞれ少し詳しく見ていきましょう。

 

①旧姓を通称利用タイプ

このタイプがみなさんの周りにも一番多いのではないでしょうか。
私はフリーランスで仕事をしてきたのと、外資系会社に勤めた経験があるので、これが実際身近に多いタイプでした。

フリーランサーのように芸名、ペンネームなどの使い分けが一般的な仕事ならばまだ良いのですが、会社勤めの方にはなかなか難しいですね。

 

仕事、職場での通称使用は広まってきているようですが、使える範囲が限られていますし、戸籍姓と通称とのあらゆる場面での使い分けも大変です。

また、役所からの通知や免許証、保険証など、戸籍名が必要な場面では夫婦同姓のままとなってしまうので、あえて夫婦別姓を選ぶ理由が、個人のアイデンティティ(自己同一性・自分が自分であるということ)にある場合には、姓を変える側の気持ちが踏みにじられてしまうことが残念なところですね。

 

②ペーパー婚・離婚タイプ

これは私は初めて知ったのですが
なにかあるたびに役所に足を運ばねばならないのは、私だったら正直面倒です…。

でもそれをしてまでも、その自分の名前にこだわりや重要性があるのであれば、当然選択肢に入るでしょう。

※追記※

コチラの記事を作成しながら、今は意外と”アリ”だと感じています。戸籍の変動や婚姻という制度自体にこだわらない方、特に子供を嫡出子として法律婚と同じ権利を守ってあげたい方は子供ができたら法律婚→離婚というパターンを選択肢の一つにしてもいいかもしれません。

③事実婚タイプ

来ました!このサイトのテーマです(笑)。
実際にどこに重きをおいて事実婚(夫婦別姓)が選択されるのでしょうか。

その理由、事実婚のメリットを探っていきます。

事実婚の最大のメリットは夫婦別姓を選択できること

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その名前で築いたものの価値が保てる

事実婚における最大のメリットは、やはり使い慣れた、周囲にも親まれている、愛する姓をそのまま名乗り続けられることであると言えます。

現在の日本では婚姻時に姓を変更する側の実に97%が女性側なのだそうです。

管理職につく、起業するなど仕事でも精神面でも自立した女性が増えている中、言ってしまえばたかが結婚、ただ人生をともに歩むパートナーができたということだけで

それまでに周囲に対して築いた、信頼ある名前、愛着ある名前の変更を余儀なくされてしまうのはやはり残念なことだと思います。

 

先述の通称タイプのように法律婚をしながら旧姓を使い続けることもできますが、あくまで通称であり、基本的に公的な場では戸籍上の名前しか使うことができません。

たとえば、独身時にその名前である程度の成功をおさめている人が自身の会社の登記を考えた際なども、もしも婚姻をしていれば旧姓での登記はできません。

また実務面だけではなく、自己を確立してきた名前を使い続けられることが、本人のアイデンティティに深く作用するからこそ、これが事実婚(夫婦別姓)を選択する最大の理由でありメリットとなるのです。

 

法律婚と比べてしまえば多少のデメリットを感じることがあっても、当人にとってそれを上回るメリットがあるからこその選択だと言えるでしょう。

各種の名義変更手続きがない

事実婚では婚姻をせず姓が変わりませんので、これらの各種名義変更の手続きをする必要がありません。

・友人や職場などへの姓の変更・結婚報告
・戸籍の届出
・印鑑の作成
・健康保険、厚生年金などの氏名変更
・銀行、証券会社などの金融機関、キャッシュカードの名義変更手続き
・保険の契約者、被保険者の姓の変更、受取人の変更
・パスポートの変更
・携帯電話の名義変更
・クレジットカードの変更
・自動車免許など、各種免許の変更
・保有資格の変更

リストだけ見れば「ふ~ん」で済んだとしても、

・友人や職場などへの姓の変更・結婚報告
→手紙・電話・メールなどによる連絡、社内手続き

…などとひとつひとつの作業を考えてみると

これらの手続きだけでどれだけの時間と労力(ものによってはお金)がかかるかということがわかるかと思います。

婚姻をせず姓の変更もなければ、これらの名義変更に関わる手続きが必要ないので、もしも離婚することがあった場合に発生する逆の作業=これらすべてを旧姓に戻すという手続きも不要となります。

逆に言えば、結婚(入籍)したらこれだけの手続きが必要になるわけで、これから結婚への道を進む予定の身としては恐れをなすばかりです(;´Д`)

これが理由で入籍しない人がいるということも少し頷ける気がしますね。

精神的に対等でいられる

サイフは別、経済的に自立している夫婦だとしても、どちらかの姓になるということで相手の下につく、従えられるといったイメージが生まれがちですが、事実婚では戸籍も姓も別々なのでこのような従属している感覚は生まれにくいと言えるでしょう。

共働きで経済的にも自立したもの同士であれば、お互いの立場が対等に保ちやすいといえます。
これも独立した個人であるというアイデンティティに関わる部分ですね。

親戚付き合いに振り回されにくい

これは正直それぞれの家族、親族にもよるので一概に言えないのですが、
戸籍での縛りがない分、
「○○家の嫁なんだから!」
といった親戚付き合いが強要されることは少ないかもしれません。
婚姻した夫婦に比べれば相手の親族との距離感が多少保ちやすい面はあるでしょう。

ただ、法律婚したけど親族とは疎遠にしているということも普通にあるわけで、相手の家族、親族と付き合いたくない場合には、多少盾にできる理由にはなるのかな?といった感じですかね。

離婚しても戸籍に×がつかない

戸籍上の夫婦になっていないので、離婚時にももちろん戸籍の変更は生じません。
結婚(事実婚)しても法的な見た目は未婚のままです。

実際には話すことでしょうが、
もし事実婚パートナーと別れて新たなパートナーとの関係を作りたいと思った場合にも、戸籍の面から離婚歴について問われることはないでしょう(笑)。

まとめ

手をつないで

●事実婚を選択する理由
現行の法制度では婚姻したくない、できない
(夫婦が別々の姓や戸籍であることを希望

●夫婦別姓を希望するならとれる選択肢は3つ
 ・旧姓を通称使用
 ・ペーパー婚・離婚
 ・事実婚

●事実婚のメリット=夫婦別姓のままでいられること

【精神面】
使い慣れた、愛着のある姓を名乗れる

独立した個人としてのアイデンティティが保てる

【実務面】
姓が変わることによって生じる手続きがない

以上、ここまで、事実婚が選択される理由とメリットを見てきました。

わたし個人的には、夫婦が同姓を名乗らなければ「いけない」というのは少し窮屈な感じがしています。

名前なんて記号みたいなもんなんだから選択の自由があったっていいんじゃな~い?
などと、思うのですが、みなさんはいかがでしたでしょうか。

更に言えば、女性の社会進出を推進していくのであれば、選択的夫婦別姓(結婚をする際に夫婦別姓と夫婦同姓とを選べる状態のこと)をできる社会の方が、より女性も働きやすい環境になるのでは?( ´ー`)
などと思ったりもするのですが

昨年(2015年)12月の最高裁判決では、民法750条の規定を「合憲」と解釈したうえで、その決着を国会と国民的論議に投げ返しています。

そのため、またこれから先10年はこの法案の成立は難しいのではないかと言われています。

 

今現在で実際に事実婚(夫婦別姓)という選択肢を考える方ならば、結婚(婚姻)との違いやデメリットはやはり知っておきたい部分ですね。

今回このページで同時に解説していくつもりだったのですが、かなり長くなってしまったので一旦ブレイクを挟みまして、こちらで解説させていただきました。

・夫婦別姓で事実婚するデメリットは相続と子供?結婚との違いはどんなこと?

悩ましいデメリットと対策や回避法などを書いてみたので、合わせてご覧いただければと思います^^

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 - 事実婚(内縁)の基礎知識