フランスの事実婚は実際に多い?フランス人が”結婚しない”理由とは?

      2017/05/09

 

フランスでは事実婚が多いってホント?

ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」でもガッキーが、

「フランスではわりとポピュラー」

なんて言っていましたね。

 

実際、フランスの事実婚の割合は、日本に比べたらず~っと多いんですよ!

今回はこの事実婚の割合やフランス人が結婚しないといわれる理由に迫っていきます。

スポンサーリンク

偽装結婚とは?逃げ恥のガッキーは犯罪者?!

契約結婚の本来の意味や定義とは?

フランスの事実婚の割合

フランスのカップルのカタチ

パートナーと共同生活を送ることになった時、フランスでは3つの生活形態から選べます。

 

1.Mariage(マリアージュ/結婚)

婚姻(法律婚)関係。

2.PACS(パックス/連帯市民協約)

18歳以上のカップルが持続的共同生活を営むために交わされる契約。
以前は同性婚が認められていなかったため(2013年に成立)、同性カップルへの保障を補うために成立したもの(1999~)。
Pacte civil de solidaritéという制度名の頭文字をとってパックス、パクスと呼ばれている。

3.Union libre(ユニオンリーブル/同棲)

結婚もPACSもせず、一緒に住んでいる状態。

 

フランスには結婚と同棲の中間にあたるパックスという制度があって、このパックス契約をすると社会保障や税金面などで、結婚と同様の権利を得ることができます

 

日本の事実婚イコール=フランスのPACSとは言いづらい部分もあるのですが、夏木マリさんのフランス婚発言以降、ネット上にフランス婚という言葉が氾濫したせいか、

現在、PACS=事実婚という解釈で話を進めているものが多いです。

(届け出をしないという意味では、ユニオンリーブルを事実婚だとしている説もあるんですけどね。)

 

この傾向はそのまま続いていくように思われるので、今回はフランスの事実婚=PACSということで、その割合を見ていきましょう。

スポンサーリンク

結婚・PACS・同棲の割合

仏国立統計経済研究所によると、2011年時点の結婚、PACS、同棲、それぞれの割合は以下のようになっています。

調査対象3175万人のうち

  1.  結婚:2320万人
    (全体の73.1%)
  2.  PACS:138万人
    (全体の4.3%)
  3.  同棲:717万人
    (全体の22.6%)

※調査年ではまだ同性婚が成立していなかったため、後者2つのみ同性間を含む。
(このうちの同性間カップルは19.8万人。うちパックス8.6万人、ユニオン・リーブル11.3万人。)

 

フランスでの事実婚(PACS)の割合は実際多いのか?

調査結果を見てみてどうでしょう?

 

3175万人のカップルがいて、

PACSは全体の4%。

また、73%は結婚をしています。

 

アレ・・・?

「事実婚(PACS)思ったより少なくない?」

って感じがしますよね。

 

これはその調査時に結婚・PACS・同棲をしていた人の割合だからです。

フランス人は「結婚をしない」のかというと、ごらんの通り、そうではないんですよね。

 

2014年1年間の結婚式やPACSの届け出を元にした統計では、結婚24万1千件、PACS17万3千件で、その比はなんと3:2となっています。

PACSは決して少なくない。

むしろやっぱり多かった!

ってことがわかりますね。

フランス人が”結婚しない”と言われている理由

フランスで事実婚が多い理由、フランス人は”結婚しない”と言われている理由は、だいたいこの4つにあると言えます。

①結婚も離婚も大変だから

②PACSが手軽、かつ権利が保障されているから

③いまを共に生きることが大切で形にはこだわっていないから

④結婚へのお試し期間の要素もあり?

 

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①結婚も離婚も大変だから

フランスの結婚や離婚の手続きは、日本のように婚姻届一枚ではすみません。

結婚をするにあたってはさきに3~5種くらいの証明書が必要で、それも各自治体によって必要なリストが違うので、

まずは住まいのある自治体の市役所に行って、必要な書類のリストをもらってくるところから始まります。

必要な証明書の例

・出生証明書(Acte de Naissance)
・独身証明書(Certificat de Capacité Matrimoniale)
・慣習証明書(Certificat de Coutume)

(参考)
在フランス日本国大使館~フランスでの婚姻手続き

次に市役所での公示、
その次に役所の担当者との面談、
さらには市役所での結婚式と続いていきます。

この市役所での結婚式というのは、役所の手続きとしての形式的な結婚式で、結婚をする人ならば必ず通らねばならない道です。

そしてこのあとやっと教会での結婚式や披露宴(パーティー)。

教会での結婚式にも聞き取り調査なんかが入るそうで。

この上、結婚パーティーまでと考えていくと、最初の書類集めからこれらの結婚関連イベントを終えるまでに、どれだけの月日がかかるのでしょう。

聞いてるだけで気が遠くなってきますね。

 

では今度は逆に、悲しくもお別れすることになってしまった時。

「欧米諸国では離婚が大変」っていうのはよく聞く話でもありますよね。

この離婚が大変であることの理由には、キリスト教(カトリック)が関係しています。

カトリックの教えでは離婚を認めていないんですね。

フランスの場合は、国民の約7割がカトリック教徒。1975年まで協議離婚も認められていませんでした。

 

離婚にあたっては、必ず裁判所を介した手続きが必要になってきます。

おおきく分けて、夫婦が離婚に同意した状態で離婚条件を話し合っていく協議離婚と、

訴訟を起こして裁判所に離婚条件を決めてもらう訴訟離婚があるのですが、協議離婚でも数ヶ月かかるそう。

訴訟離婚となったらまたそれに合わせた段階的な手続きが…!

どちらにしろ裁判ですから当然、弁護士費用もかかります。

本人たちの労力もハンパないです。

それでも紙一枚の日本の離婚より数が多いのですから、フランス人の愛のある生活へのこだわりはとても強いものだと思えますね。

②PACSが手軽、かつ権利が保障されているから

冒頭に引き続き、PACSを事実婚として話を進めていきます。

さきほどお伝えしたとおり、PACSは税金や社会保障の面において結婚と同等の保障を受けられます。

結婚・離婚の膨大な手続きに対して、契約書一枚で成立し、解消する時も同じく紙一枚で相手の合意がなくても解消ができるのです。

この手軽さと、保障された権利があることが、PACSが選ばれている理由です。

 

③いまを共に生きることが大切で、形にはこだわりがないから

フランス人が必要とするもの。

それは愛。

日々の生活を潤すのは、愛するパートナーがいることです。

 

フランス人の結婚に対する考え方、いわば結婚観を見ていくにあたって、わかりやすい資料があったのでご覧ください。

 

日本の少子化問題にまつわる調査なので、調査国には日本もいますよ^^

平成28年版 少子化社会対策白書・調査対象者:20~49歳までの男女、対象人数不明(記載見当たらず)

↑(フランス)
「交際することで人生が豊かになる」61.3%
「いつも恋愛をしていたい」29.8% 

 

こちらの資料では「交際することで人生が豊かになる」が61.3%で、スウェーデンの91.3%に継ぐ2位。

また、注目すべきは「いつも恋愛をしていたい」が、「交際~」につづき、フランス内で2番目に高い項目となっていること。

暮らしのなかにいつも”愛”があることを幸せとするフランス人像が見えてきませんか?

 

カタチにこだわらないことに関してはこちら。

↑(フランス)
「結婚・同棲はしなくてもよいが恋人はいたほうがよい」(オレンジ)が17.8%で5カ国中トップ。

 

こちらの資料では

「結婚・同棲はしなくてもよいが恋人はいたほうがよい」(オレンジ)

17.8%と、ほかの4カ国に対してダントツのTOPとなっています。

 

また
「結婚はしなくてもよいが、同棲はしたほうがよい」
(緑ストライプ)

も、スウェーデンに迫る25.6%と、結婚というカタチにはこだわっていない様子がわかります。

ちなみにスウェーデンには、サンボ(sambo)という、PACSと似たパートナー制度があり、フランスと同じく、結婚にこだわらない理由のひとつとなっています。

 

④結婚へのお試し期間の要素もあり?

結婚前にPACSや同棲で様子を見て、心構えができたときに晴れて”結婚”と段階を踏んで進まれる方もとても多いのだとか。

これには結婚への前向きな準備期間という捉え方だけでなく、もしかしたら別れるかも…といった予防線を張っている面も含まれるそうです。

素直なこころからの気持ちを大切にするフランス人ならでは、といったところでしょうか。

まとめ

フランスの事実婚(PACSとした場合)の割合は、結婚に対して3:2と、いかにカップルの形として定着しているかがわかりました。

そしてフランス人が事実婚を選ぶ理由・結婚しない理由は、PACS制度と恋愛や結婚に対する柔軟な考え方にありましたね。

①結婚も離婚も大変
②PACSが手軽、かつ権利が保障されている
③形にはこだわっていない
④結婚へのお試し期間?

 

わたしはPACSのような制度ができれば、少子化問題への新たなアプローチになるとも考えますが、あなたはいかがですか?

 

以上、ご参考になれば幸いです^^

 

●日本の事実婚についてはこちら

事実婚のメリットとは

事実婚のデメリットとは

●関連

夏木マリがフランス婚より結婚を選んだ理由

メッシと奥さんが事実婚の理由~アルゼンチンと日本の事実婚の違い

 

スポンサーリンク


 - フランス婚